2017/7/22(土)、2014年7月以来3年ぶりに鳩待峠から笠ヶ岳を歩いて来ました。


 笠ヶ岳は尾瀬周辺の中でも静かな雰囲気を保ち、また花の名山としても知られている。


午前2時間半起床で群馬県片品村の戸倉第1駐車場に着いたのが4時50分前。乗り合いタクシーに揺られて鳩待峠へ。


5時27分、至仏山登山口からスタート。



 


天気予報は曇りのち雨だったので晴れ間は期待していなかったが、時間経過と共に空が明るくなって来た。


薄暗い樹林帯を黙々と歩いているうちに視界が開け、やがて燧ヶ岳も姿を現す。



 


 最初の休憩ポイントであるトカゲ岩より尾瀬ヶ原と燧ヶ岳の展望。



 


 これから向かう先にはスッキリとした青空が・・・思っていた以上に好天となる予感(^O^)/


今日は花名山・笠ヶ岳でのお花見山行がメインであるが、天気次第では至仏山まで足を延ばそうか。と言う計画。


で、同行者は小学生レベルの私よりもずっとお花に詳しいchikoやん。頼りにしてますよ(^^)v



 


 登山道の足元には標高を上げるにつれ花の種類&数が増えて来る。


ミヤマキンポウゲ、マイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、イワカガミなどの群落。


その中でも水滴キラリンのノウゴウイチゴの可愛さはピカ一だね!



 


オヤマ沢源頭の水場を過ぎると開放的な雰囲気のオヤマ沢田代に着く。



 


 最盛期を迎えたワタスゲが陽光に反射してキラキラと輝いていた。


帰る頃にはもっとポワポワになっているかもよ。



 


 湿原の中に咲くイワイチョウ。他にはヒメシャクナゲやタテヤマリンドウなど数種。



 


 オヤマ沢田代を横断し樹林帯を辿り、至仏山への分岐を左折して笠ヶ岳へと向かう。


静かな登山道に入るとフレッシュなハクサンシャクナゲのお出迎え。



 


 やがて通過点の様な悪沢岳を過ぎると草原状の登山道脇に咲き始めのハクサンコザクラ。


3年前に来た時もこの辺りの道の真ん中に咲いていたっけ。


そんなカワイ子ちゃんを前にスクワット(*^^)v



 


 前方には笠ヶ岳(2058m)とその手前に小笠(1960m)のかっこいい姿。



 


オヤマ沢田代の分岐から3kmとは言え、アップダウンを繰り返しながらの道程はまだまだ遠い。



 


 小笠直下のお花畑はチングルマこそ果歩になっていたが、他にも色んな花が咲いていて楽しむ事ができた。


まずは薄ピンク色が可愛らしいトキソウ。



 


 ハクサンチドリ。



 


  タテヤマリンドウ。後で登場するヨツバシオガマ等々。



 


 後続のハイカーも交えて一頻り花撮りタイムを楽しんだ後に小休止。


さあ、それでは花の名山笠ヶ岳へのアタックだ!



 


 笠ヶ岳山頂へは東側から南へと回り込むが、直下の斜面には多くの花々が咲き誇っている。


そのお花畑には今が花期最盛のチングルマ。



 


 



 


今シーズン初のチン様との嬉しい出会いにテンションアップ(^O^)/



 


 



 


 同じようにハクサンイチゲも最盛期。



 


  素晴らしいお花の群落に見惚れて全く先へ進まず(^^;)



 


 至仏山同様に蛇紋岩の条件下に咲く花々は種類も豊富。


ミヤマダイモンジソウ。



 


 ヨツバシオガマ。



 


ニッコウキスゲ。



 


イワシモツケ、タカネシュロソウなど数え切れず。



 


こちらはちょっと草臥れ気味のタカネナデシコ。



 


 そして、今回1番の収穫は蛇紋岩固有種のカトウハコベ。


ナデシコ科ノミノツヅリ属の多年草。



 


 同行のchikoやんが事前に情報を入手していたので、容易に見つけることが出来た初見の高山植物。


来年まで覚えていられるかな?(^^;)



 


さて、いよいよ笠ヶ岳山頂への最後の急登。



 


 険しい岩々の斜面も見渡す限りのお花の宝庫。


ホソバツメクサ。花はカトウハコベよりも丸っぽいし葉が全然違う。



 


 目的の花の一つであったミヤマムラサキ。



 


 エーデルワイスの仲間ホソバヒナウスユキソウ。



 


 タカネシオガマ。



 


こっちにはミヤマムラサキのブーケ・・・と、花が多くて山頂までが遠い('◇')ゞ



 


 振り返って、眼下に片藤沼と後方に上州武尊山。遠く赤城山まで。



 


 ホソバツメクサ・・・で良いのかな?


蛇紋岩の岩地、岩礫地には可愛い花々がいっぱい。



 


 イブキジャコウソウの群落。



 


そんな花々を楽しみながらも、漸く笠ヶ岳山頂にとうちゃこ\(^o^)/


普通に考えれば険しい岩場の急登だが、花好きの人は口元が緩みっぱなしでの登頂となった事でしょう。


 


どこぞかの花撮りおやぢもご満悦(笑) 


 


 山頂からは360度の大パノラマを堪能。まずは眼下に奈良俣湖と雲のかかった上越国境の山々。



 


 至仏山~小至仏と悪沢岳から歩いて来た尾根。右後方に燧ヶ岳。



 


暫くは山頂でまったりとしたいところであるが、先があるので後続の登山者と入れ替わる様に下山開始。


それにしても素晴らしい青空~♪このままキープでお願いします(*'▽')


 


 


笠ヶ岳のお花畑をトラバース。次に目指すは至仏山!



 


 抜けるような青空と白い雲、そして岩と緑の草原に綺麗な花畑・・・The・夏山!


ちょっと見アルペンチックな風景が広がる笠ヶ岳。



 


 チングルマのお花畑を再び通過・・・で足が止まる。



 


 What a nice view!



 


  笠ヶ岳を後に小笠を過ぎて悪沢岳への登り返し。この辺りまで来ると発達した積乱雲が上空に湧き上がる。


風もやや冷たく感じられるので午後は予報通りの雨となりそう。



 


朝の往路時は咲き始めだったハクサンコザクラも完全に開花。


愛らしい姿で微笑んでいた。


 


 


 漸くオヤマ沢田代が見えるところまで戻って来ました。


静かだった笠ヶ岳ルートもこれで終わり。



 


 分岐からは賑やかなメインルートに合流。


ベンチ付近の斜面にはチングルマ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、ハクサンコザクラなど多くの花々。



 


 大半のハイカーは下りて来る時刻となったが、我々はこれから山頂方面へと登って行く。



 


 ベンチ付近より尾瀬ヶ原、燧ヶ岳などの眺望。



 


 ミツバノバイカオウレン。



 


 ウサギギク。



 


小至仏山への斜面を彩るお花畑。



 


 歩いて来た笠ヶ岳方面の尾根を振り返る。



 


  小至仏山直下の斜面に残る雪渓が天然のクーラーとなって涼風を運ぶ。



 


徐に目的の花の一つであったオゼソウの出現。


これで見たい花の殆どに出逢えたことになる。いつも期待を裏切らない笠ヶ岳~至仏山は花名山!!!



 


で、気懸かりな雨雲は徐々に忍び寄って来る気配。


日光方面は降ってるかな・・・? 取り敢えずもう少し先へ進みましょう。



 


ここではジョウシュウアズマギク、オゼソウ、ホソバヒナウスユキソウの豪華な共演。



近くにはムシトリスミレ、キバナノコマノツメなどが咲いていたがピンボケの為に没。


おまけにハクサンコザクラ多数がボツ画像(T_T)


 


 香りの良いタカネバラはギリギリ採用OK。



 


大展望の小至仏山頂(2162m)とうちゃこ。


ここでこれからの予定を作戦会議。雨雲が迫ってきているので至仏山を諦めてこの先の鞍部までとする。



 


蛇紋岩固有種のホソバヒナウスユキソウ。


このもふもふとした感じが何とも魅力的だ。



 


 ハイマツの緑と蛇紋岩が織りなす素敵な景観を眺めながらゆるりと下って行く。


下り切った先の鞍部で軽くお腹を満たした後に折り返し。至仏山はまた次の機会に・・・。



 


下山の途中で遠くの方から雷鳴が聞こえて来た。


 稜線で雨に降られるのは避けたいので蛇紋岩ポイントを足早に通り過ぎオヤマ沢田代へ。


ガスに包まれた幻想的な雰囲気も味わいがある。



 


 風に揺れるポワポワのワタスゲを堪能。



 


 迫りくる雨雲を気にしながらも花撮りは止められず。



 


 コミヤマカタバミの囁きに心が躍る。



 


 蛇紋岩固有種のクモイイカリソウ。


さて、花撮りタイムはここまでにして真面目に下りましょう。



 


 鳩待峠まで残り2kmを切ったところで雨に降られたが、樹林帯に突入した直後だったのでそれさえ楽しむ余裕。


何はともあれ無事ゴール。


登山の締めはやっぱり花豆ソフト。お疲れさまでした~。



 


 午後からの雨は予報通りであったが、思った以上の好天に恵まれ、青空の下の静かな山旅を堪能。


撮影枚数275枚と花撮りおやぢエンジン全開の1日となりました\(^o^)/


●鳩待峠(5:27)~小笠(8:20)~笠ヶ岳(10:24)~小至仏山(12:32)~至仏山手前の鞍部~鳩待峠(15:03)


●距離:14.6km ●行動時間:9時間36分