かつて天上の楽園とまで称えられた美しい湿原の広がるアヤメ平。
昭和30年代の尾瀬ブームの時に大勢のハイカーが押しかけて湿原を踏み荒らしてしまった。
当時は木道もなく現在のようなマナーも定着してなかった頃の話だ。
その後復元作業が施され、少しずつではあるが元の姿を取り戻しつつある。
我が家から日光経由で約2時間半、SWの真っ只中と言う事もあり6割方埋まった富士見下Pに6時30分に到着。
この日は朝起きた時から腹の具合が悪く、トイレ休憩4回(コンビニ2、公衆トイレ2)の割には順調だった。
車止めのゲート先から富士見峠までの6.3km、約2時間の長い林道歩きが始まる。
車の数の割には誰にも会わないし、余りにも静かで単調な林道歩きが続く事1時間半。
前方にアヤメ平の稜線が見えてきた頃に漸く最初のハイカーの姿を捉える。
山小屋泊りだろうか?早くも下山する人もいた。
昭和8年から3代に渡り続いた富士見小屋の営業も、今シーズン限りで終え閉館となるそうです。
別れを惜しんだファンの宿泊する姿も見られました。
アヤメ平への入口。
木道を登って行くと富士見田代の湿原に飛び出る。
尾瀬ヶ原や大江湿原とはまた違った趣がありとても新鮮。
誰かさんがお気に入りと言っていた、富士見田代の池塘越しからの燧ヶ岳。
生憎と山頂部が雲に隠れているので、また帰りに寄りましょう。
林道を歩いていた時に見上げたアヤメ平の稜線。
これから己の足で歩くのだ・・・って、考えるだけでワクワク((o(゜▽゜○)(○゜▽゜)o))ドキドキ~♪
木々の紅葉はまだ始まったばかりだが、久しぶりの青空はやっぱり嬉しい。
そして遂に、憧れのアヤメ平の先端へと到達。
草紅葉もジャストフィット。
雄大なパノラマを眺めながら、アヤメ平中央部に設置されたテラスのベンチで最初のランチタイム。
風が冷たく上着を羽織らずにはいられない。
後ろ姿の女性は若い山ガールと思いきや、すれ違いざまに顔を覗くとどう見ても中高年?
いやいや、恰好だけでは分かりませんね(^^;)
さて、先へ進みましょう。
中原山のピークを過ぎたところの先にある小湿原。
前方に至仏山が迫ってくる。
再び樹林帯に入り、そこを抜けると・・・
横田代の上部に到着。
思った以上に広大な湿原で、ゆったりとした時間を過ごすには良さそうだね。
行き交う人と挨拶をしながら横田代の端っこまで下る。
このまま進むと鳩待峠へと出るが、車の回収が困難なのでここから戻ろう。
戻りながらも、ついつい何度も振り返ってしまう程の素敵な風景。
同じようなアングルで何枚も撮影してしまった。
直ぐに戻るのは勿体ないので、ベンチに腰かけおやつタイム。
このまま寝そべりたい気分だが、次から次へとハイカーがやってくる。
中原山への登り返しからは、スッキリと全容を現した燧ヶ岳。
西の方角には平ヶ岳や越後の山々の姿も・・・。
それにしても何とも清々しく気持ちの良い秋の空。
こうして元気に山を歩けることに感謝・・・。
そして、ゆっくりと流れる時間を味わう事の楽しさを再認識。
呼吸を合わせ、同じペースで歩くのも大切である。
遠くに奥白根山の姿も凛々しく。
そしてアヤメ平からの燧ヶ岳。
復元作業施工中の湿原にはまだ痛々しい姿が目に着く。
絶景を眺めながらテラスのベンチで本日2度目のランチタイム。
心行くまで天上の楽園アヤメ平を堪能した。
名残り惜しくも、そろそろ戻りましょう。
その時、どこかで見覚えのある方が前方から歩いてくる。
昨年12月の赤城山、今年2月下旬の北横岳スノーハイクでお世話になったkazuさんとその奥様でした。
中途半端な場所でのバッタリでしたが、暫しの立ち話をしてお二人を見送った。
ふざけたポースで失礼しました。(photo kazuさん)
富士見田代の池塘越しからの燧ヶ岳に再挑戦。
その後、まだ時間に余裕あったことから富士見峠界隈をぶらぶら偵察。
分岐から尾瀬沼の方へ向かって約30分。
白尾山手前の小湿原まで足を延ばしたが、人の気配は皆無で実に静かなもの。
こんな素晴らしい眺望を独り占め。
ここで昼寝をしようかと思ったが、熊のオモチャにされそうなのでやめといた(^^;)
富士見峠に戻り小休止。後は富士見下までの単調な林道歩き。
ブナやダケカンバ、カエデなどの広葉樹が色づくと、それもまた楽しいかも知れません。
途中、田代原で休憩した以外は黙々と歩いて富士見下まで一気に下る。
次は初夏の花シーズン、或はアヤメ平の名の由来となったキンコウカの季節に再訪してみたいな。
帰路、菅沼のドライブインに立ち寄り五平餅をいただく。
いろは坂までは順調だったが、日光市街地手前から渋滞につかまる。
●9月21日(月) 単独行
●富士見下~富士見峠~アヤメ平~横田代~富士見峠~白尾山手前の小湿原~富士見下。
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