梅雨時の僅かな期間だけ開花する食虫植物のコウシンソウが、足尾の庚申山で見頃との情報をwebや新聞で目にした。
以前より懸案であったコウシンソウ目当ての登山に興奮し眠れぬ夜を過ごす。
6月13日(土)早朝、愛しのあの娘に会いに行くような気持ちの昂ぶりを抑えつつ家を出た。
登山口の銀山平までは自宅から約1時間半、意外と近かったよ。
まずは噂通り?の長~い林道歩き。
所々に激しい落石痕や鹿の死骸が数頭分転がっていて薄気味悪い。
こちらは天狗の投げ石と言われる、同じ大きさの石が無数に積み重なっている不思議なエリア。
約1時間程で一の鳥居に到着。
左に行くと庚申七滝への遊歩道があるが、余裕があったら帰りにでも寄りましょう。
登山道は沢沿いの1本道だが、方々に踏み跡があるので油断すると迷う。
明るく気持ちの良い広葉樹の森は紅葉時期も綺麗だろうね。
丁目石や鏡岩、猿田彦神社跡など、歴史的に見ても由緒ある石碑、名跡など多数あり。
夫婦蛙岩。
後ろから来る健脚ご夫婦とは、この後山頂まで抜きつ抜かれつ。
庚申山お山巡りと庚申山荘、一般道への分岐。
迷わず右のお山巡り上級者コースへ。
さて、奇岩の連続するスリルのあるお山巡りとはどんなもんでしょう?
そして、この周辺にしか分布しない固有種のコウシンソウ(絶滅危惧種)との出会いは如何に。
ドキドキワクワクの瞬間が近づいてくる。
大きな岩場に差し掛かる頃、突然姿を現したコウシンコザクラの群落。
コウシンソウと同じく固有種との情報もありますが、所謂サクラソウ科のユキワリソウでしょうかね。
岩肌一面にびっしりと咲く可憐な花は圧巻。
で、初見のコウシンソウはコウシンコザクラに交じって目立つことなくひっそりと咲いていた。
花はマッチ棒大と、とっても小さい。
しかも日陰で周りの明るさが足りずに手ぶれによるピンボケ写真の大安売り(;'∀')
どうやらこの辺が山巡りコース1番の群生地の様であるが、群生しているポイントを見逃すという失態を犯した。
近くには数人のハイカーとカメラマンがいたが、みんな初めて来たので気づかずにスルーしてしまったのだ。
それと見た目に派手なコウシンコザクラばかりが気になって・・・。
それに気付いたのは暫くしてからであったが、まだこの先にもあるだろうと気を取り直して先に進む。
長い梯子や鎖場を通過したり、岩場をへつったり、馬の背を渡ったりと中々楽しい・・・いや、スリルのある登山道。
メガネ岩。登山道は右側の穴を潜る。
こんな所にもコウシンソウが2~3株。
先行者が命がけで撮影中・・・って、冗談ですよ(^^;)
安全には充分注意しましょう。
漸く一般道との分岐に到着。
山巡りのコース、確かに険しいけど良く整備されていて呆気なく通過したという印象。
ここから山頂までは急な登り。
さて、山頂直下の岩壁にも群生していると言うコウシンソウを見逃さないように辺りをキョロキョロ。
と、カメラマンがいたので直ぐに分かりました\(^o^)/
コウシンコザクラと仲良く並んで咲くコウシンソウ。
どうやってもコンデジでは巧く撮れませんが、一応証拠写真という事で掲載しますね(;^ω^)
これでも自分なりに設定を変えたり、あの手この手を使ったが無理だった。
撮影に無駄な時間を要してしまったが、どうにかこうにか山頂に到着。
ここまで登山口から約4時間半。いやいや結構疲れました。
山頂は樹木に囲まれて眺望が無いので、その先の展望地まで足を延ばす。
足尾の山や奥白根山、日光連山など。
目の前に皇海山(日本百名山)、鋸山など迫力の展望に圧倒される。
ここでランチタイム。
吹き抜ける風が涼しい。
山頂を後に、性懲りもなく下山時にもコウシンソウ群生地に立ち寄る。
登りの時に一緒に撮影していたCOUPLEがまだ粘っていたよ(笑)
こうなったら、オイラも納得の行くまで撮影しようじゃないか。
食中植物だけあって、葉っぱに黒い虫が・・・。
で、写真はやっぱり撃沈~(^^;)
下手な鉄砲数撃ちゃ当たる・・じゃなかったね。
来年は虫眼鏡持参決定だな。
これくらいの大きさなら問題無いんだけどさ。
復路は分岐から一般道コースにて反時計回り。
一般道と言えども梯子が数ヶ所設置されている様な急斜面通過なので気が抜けない。
こちらにもコウシンコザクラが咲く岩峰あり。
庚申山荘裏のクリンソウが見頃でした。
庚申山荘はスルー。
途中で2度目のランチタイムとした後は久しぶりの高速下山。
おっと、鹿さんも食事中だよ(^_^)v
一の鳥居の手前から庚申七滝に立ち寄り。
と言っても、疲れているので入口付近のみを散策。
その後は再び長い林道歩き。
朝来る時に見かけた自転車がまだ置いてあった。
チャリを使いたい気持ち、よ~く分かります(笑)
登山口の国民宿舎かじか莊に無事到着。
暑かったのでペットボトル3本1・5リットルでは足りないくらい。
初見のコウシンソウは想像通りの可憐な花でした。
草原や湿原の花畑は珍しくはないが、岩肌一面の花畑?と言うのもそれは見事なもの。
庚申山は全体を通して険しい印象が残ったが、1度来ると再訪したくなるのも頷ける魅力溢れる場所。
山巡りのコースも変化に富んで楽しいし、また来年かな?
【コース】
銀山平登山口(5:30)~一の鳥居(6:32)~お山巡り分岐(7:35)~山頂(10:06)
~展望地(10:10)~庚申山荘裏(11:29)庚申七滝(12:20)~登山口(13:17)
行動時間約7時間45分。
コースタイム9時間を覚悟での早出であったが、撮影に時間を要した割には順調であった。
が、明日は全身筋肉痛必至かな?(^^;)
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