2019/3/2(土)、積雪期限定の藪山として知られる福島県下郷町の観音山(1640m)に登って来ました。
観音山の存在を知ったのは2006年4月30日に勤務先の先輩らと登った大佐飛山の際に勧められて。
あれから13年の歳月が流れたが、漸く念願が叶った。
実は先週末にも計画していたが、直前で臆病風に吹かれて断念。
このまま雪山シーズン閉幕では絶対後悔してしまうと思い、この日の観音山行を決断した。
てんくら予報は登山指数Cであったが、時間経過と共に回復傾向である。
それに8割方は樹林帯の中を歩くので風の影響を受け難いと言うのも決めた理由。

午前7:20分、観音沼森林公園の無料駐車場からスタート。
登山口の鳥居付近にも駐車スペースがある。但し、林道の路面が凍結しているので無理をする事は無い。

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尾根に取りつくまでは薄いトレースがあるが、入山者が少ないので極めて不明瞭。
今日はラッキーな事に先行者2名分の踏み跡があった。
樹林の中の急斜面を登り切ると、視界が開けたピーク1214mに出る。
雪の天空回廊の先にこれから向かう観音山。山頂付近は霧氷を纏っているのが確認できる。

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振り返ると近くに三倉山や、遠目に七ヶ岳などの眺望。

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再び樹林帯に入り雪庇に注意しながらの痩せ尾根歩き。

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因みに今回の装備は軽アイゼンとワカン。
ワカンを使う事は無かったが、2~3度ほど股下までの踏み抜きあり。

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2度目の急登を登り終えると、いよいよ霧氷ゾーンへと突入。

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上空はそれなりの風が吹いているが、青空の支配率も断然上がって来た。

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後方を振り返ると、霧氷の森の先に三倉山。

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ブナの枝先についた霧氷がきらきらと輝いて美しい。

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進行方向右手には三本槍岳が見えて来た。

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こちらは甲子旭岳。

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振り返って、三倉山~大倉山~流石山の稜線。
北側から見る山容はとても新鮮で、まるでアルプスの様な迫力と美しさがある。

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旭岳~三本槍岳と重なるアングルも新鮮。

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樹氷越しの二岐山~大戸岳~小野岳。
条件が良ければ飯豊連峰や磐梯山などが望める。

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雪の天空回廊は尚も続く。

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これまでの疲労が一気に吹き飛ぶ癒しの風景。

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崩れかけのスノーモンスター登場。

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1月下旬~2月上旬の厳冬期に来れば見事なスノモンが見られた事でしょう。

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出発から約2時間半で念願の観音山山頂に到着。
眼前に迫る旭岳の雄姿は圧巻である。

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この先、天空回廊は一旦大きく下って旭岳へと続く。
先行の2名は足跡から察するにそれぞれ単独で、旭岳方面へと向かった様子。

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自分のスキルではとても太刀打ちできないので観音山迄で満足するしかない。
いや、むしろ良くぞ到達できたと、我ながらアッパレ!

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山頂では360度の大展望を楽しみながら至福の時を過ごした。

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また、思惑通りに風も弱くなり、久しぶりのまったりタイム満喫。

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自撮りをしたり、山頂付近をウロウロと歩き回ったり、似たような写真を何枚も撮ったり・・・(笑)

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こんなにも素晴らしい絶景を独り占めでした。
来るべきか止めるべきか何度も迷ったが、本当に来て良かった。
山で過ごすささやかな時間に幸せを感じる。

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この場から離れ難いと言う感情はいつもの事。

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後ろ髪を引かれつつ、何度も振り返りながらの下山となったのは言うまでもない。

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今度はいつ来れるだろうか?

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転げ落ちない様に急坂を慎重に下って行く。
途中でスノーシューのソロ男性とスライド。この日唯一の登山者との遭遇であった。

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P1214を過ぎコース終盤に差し掛かった頃にうっかりルートロスする時間があったが、特に大きな問題もなく無事下山。
距離は往復約6kmと短いが、急登や痩せ尾根箇所があり、想像以上にハード。
目の前に迫る圧巻の甲子旭岳や三倉山など裏那須の眺望は超一級。
冬期に訪れたい雪山がまた一つ増えました。

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帰路は田島の「菜華楼」に立ち寄りランチタイム。
以前から1度は食べてみたいと思っていました。

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評判通りに美味しかったです。