2017/6/17(土)、尾瀬御池から燧裏林道~段吉林道~尾瀬ヶ原~三条ノ滝を歩いて来た。


●御池(6:03)~上田代(6:36)~裏燧橋(7:23)~温泉小屋無料休憩所~東電小屋(9:22)~ヨッピ吊橋(9:35)


~竜宮十字路(9:54)~見晴(10:26)~三条ノ滝(11:42)~上田代(14:18)~御池(14:50)


トラックログは速報を参照願います。


2014年6月に初めて森の貴婦人トガクシショウマを観賞して以来、群生地を訪れるのは3年ぶりとなる。


 当時はヒステリックな森の番人に見張られてじっくりと撮影できず、それ以来もうここへは2度と来る事はないと思っていた。


だけど、時間経過と共にその時の不愉快な感情が薄れ、また逢いたいと言う気持ちが強くなった。



 


 今回は一人静かに観賞することが出来たが、必要以上に時間を掛けずに数枚だけ撮影して速やかにその場を立ち去った。


誰もいなくてもマナーだけは守りたい。



 


 写真の出来はあれとして、数多くの貴婦人を思う存分見られただけで大満足。


やはり貴女は美しかった。またお逢い出来る日まで・・・



 


 


 さて、時間は遡って午前6時、御池駐車場からスタート。


燧裏林道を歩くのは逆回りも含めて過去3度。尾瀬の中でも歩く人は極端に少なく静かな山旅が楽しめる。


これまでは尾瀬沼~大江湿原~沼山峠の周回コースであったが、今回は三条ノ滝も含めて尾瀬ヶ原の一部を周る予定。


どこまで行けるかは、その時の調子(時間・体力)次第とした。


スタートして間もなく、遊歩道沿いの足元にはお目覚め前のサンカヨウや私の好きなミヤマカタバミの群落。


程なくしてミズバショウやリュウキンカの咲く御池湿原へ。



 


 御池湿原から樹林帯に入ると早々に残雪が現れるが、普通に歩く分には問題のない程度だ。



 


その後も幾つかの小湿原が続く。まずは姫田代を過ぎてやや広めの上田代へ。


この辺りまでは御池から軽装で散策に来る人も見かけるが、その先から段吉新道に至るまでは全くの一人旅。


クマさんとのバッタリだけは避けたいね~(^^;)



 


 開けた場所からは平ヶ岳を始めとした越後の山々の眺望が素晴らしい。



 


雪融けの遅かった湿原には目立つ花はまだ少ない。


ショウジョウバカマの紫色が点々と彩を添えているくらいだ。



 


 ワタスゲはこんな感じ。ポワポワになるのが待ち遠しいね。



 


 上田代を過ぎて沢筋に下りると断続的に残雪区間が出現。


雪上を通り抜ける度にヒンヤリとした空気が身体を包み心地良さを覚える。



 


その後、横田代など幾つかの小湿原を通り過ぎていく。



 


それらの湿原ではミズバショウが見頃を迎えていた。



 


森の中では色鮮やかなムラサキヤシオが存在感を誇示する。


 


 


 裏燧橋からは長~い樹林帯の中を黙々と歩いていくだけ。



 


 やがて燧裏林道から段吉新道へ。その頃になるとミヤマカタバミもお目覚めの様子。


花の色は薄ピンクのものから・・・



 


 純白のものまで。



 


そんな花々を楽しみながら徐々に賑わいを見せつつある温泉小屋無料休憩所を通過。


さて、ここらで最初の一人作戦会議。まだ時間もあるし、体力も問題ない。


と言う事で、もうちょっと先へ行ってみよう!



 


 赤田代付近に咲くタテヤマリンドウ。ここより先の湿原にはずっと咲いていました。



 


 こちらはミネザクラの残り花。



 


ミズバショウ。



 


ニリンソウかな?他にはミツバオウレンなど。



 


 東電小屋分岐のベンチで地図を見ながら2度目の作戦会議。


時間、体力共にまだ若干の余裕?


当初はここから戻って三条ノ滝へ行く予定であったが、尾瀬ヶ原のこんな素敵な景色を見ていたら欲が出て来た。



 


ぐるっと周って約2時間。ヨッピ吊橋~竜宮十字路~見晴経由で戻ることはこの時点で決定。


只見川に架かる尾瀬東電橋を渡る。



 


 



 


その先の湿原ではミズバショウ、リュウキンカの花盛り。



 


  川の流れに沿って帯状に形成される拠水林の緑が清々しい。



 


 湿原から森の中に入る前に振り返って。


ここからヨッピ吊橋までは前方に至仏山、振り返って燧ヶ岳。そんな贅沢な風景が続く。



 


森の中に咲くスミレ。



 


 東電小屋にてトイレ休憩(チップ制)。これからヨッピ吊橋までは初めて歩くルートなので楽しみ。


地図にはクマ出没注意と記されている為か、遊歩道沿いに釣鐘が数ヶ所設置されていた。



 


 



 


 さて、進行方向に至仏山を眺めながらゆっくりと進む。



 


 



 


 時々振り返って、東電小屋方面・・・と、初めて歩く新鮮な景色を堪能。



 


 ヨッピ吊橋までやって来ました。



 


この先は以前にも歩いたことがあり、馴染みの風景が待っている。



 


 至仏山を見ながら直進すれば牛首分岐~山ノ鼻方面へ。



 


今回はヨッピ吊橋を渡った先を左折して竜宮十字路方面へと向かう。


前方に緩やかな富士見峠~アヤメ平の稜線が見える。



 


  木道を歩きながら湿原を覗くと蕾の膨らんだヒメシャクナゲが確認できた。


開花まではもうちょっとかな?



 


 竜宮十字路のベンチで池塘越しの至仏山を眺めながらおやつタイム。


1度腰を下ろすと立ち上がって歩き出すのが辛い。さすがに疲労が溜まって来たな~。



 


  龍宮小屋の脇を抜けて沼尻橋を渡り見晴方面へと向かう。



 


足元にはスミレやヒメイチゲ・・・



 


 普通の青っぽいものや白いもの、そしてややピンク色のものまで沢山のタテヤマリンドウが咲いていた。



 


 広大な下田代の先には目指す見晴地区と後方に聳える燧ヶ岳。



 


 見晴から至仏山を入れた定番の風景。



 


その見晴で暫しの休憩後、東電小屋分岐方面へと向かう。



 


 周辺の湿原に広がるリュウキンカのお花畑。



 


 



 


 黄色い帯の様な群落。これはこれでとても綺麗。



 


やっぱり尾瀬はいつ訪れても癒されるね。


ワタスゲが揺れるころにまた来ちゃおうかな~?



 


夏が来れば思い出す・・・遥かな尾瀬、遠い空~♪



 


そんな鼻歌が思わず出ちゃうミズバショウの風景も尾瀬ならでは・・・。



 


 



 


こちらは東電小屋分岐へと向かう歩荷さんの姿。



 


 その分岐より、美しき尾瀬ヶ原の風景を脳裏に焼き付けてお別れ。



 


温泉小屋無料休憩所先の分岐から道標に従って三条ノ滝方面へ下って行く。


休憩所付近に咲くオオバキスミレ。



 


尾瀬ヶ原の喧騒が嘘のように静かなコース沿いに咲くシャクナゲ。


聞えるのは川の流れとエゾハルゼミの大合唱。



 


平滑ノ滝展望台より。



 


岩々の道を通ったかと思えばグチャグチャの泥濘、記憶通りの歩き難い山道が続く。


そんな中、沢筋には可憐な花々が咲き誇っていた。


ヤマエンゴサク。



 


 で、やっと出逢えた清楚なサンカヨウ。



 


 ひっそりと目立つことなく咲いているヒメイチゲ。



 


 開花したばかりのピンクのミヤマカタバミ。



他にもスルーした花や自分では気づかなかった花もあるが、こんな小さな出逢いが楽しかったりする。


そうそう、ツバメオモトはトガクシショウマの所に咲いていたんだけど、後でもあるだろうとスルーしてしまった。


結局それ以降は見かけなかったので残念なことをしたな~(T_T)


 


 その後、鎖のついた急な階段を2カ所下って行くと三条ノ滝展望台に到着。


 会社の山仲間Мさんと来て以来。いや~、実8に年ぶり?懐かしいぜ!



 


 三条ノ滝の由来は水量が少なくなると三筋の流れに見える事から。と聞いたことがあるけど?


今はその姿が全く想像できない程の多さだね。



 


三条ノ滝を後に、燧裏林道分岐まではキツイ登り返し。


これがまた、想像以上の急登で思わず泣きが入る(^^;)



 


やがて傾斜が緩くなりタムシバの咲く兎田代が現れると気持ちも落ち着く。



 


 透過光のムシカリなど、疲れを忘れての撮影タイム。



 


その後、長~い樹林帯が続く燧裏林道を経て天神田代などの小湿原まで戻ってくれば安堵の時。



 


最後の力?を振り絞っての花撮りスクワット。



 


 上田代が見えたときにはベンチに倒れ込むように腰を下ろした。


隣には若いカップル、邪魔してごめんなさい。おじさん疲れちゃった(笑)



 


さて、後は這ってでも辿り着ける距離。



 


 御池田代を抜ければゴールも間近・・・



 


と、その前に・・・


 朝は萎んでいたミヤマカタバミやサンカヨウを目にしたら黙って通り過ぎる訳にも行かず。



 


 ゴール前のひれ伏しタイム。



 


スマホのデータでは距離にして約29Km、8時間50分。


高低差が少ないとは言えよく歩きました。



 


往復路共に誰にも会わなかった静かな燧裏林道と賑わいの尾瀬ヶ原。


そして数年ぶりのトガクシショウマとの再会、初夏の尾瀬を存分に楽しんだ1日となりました。


 写真の羅列でダラダラレポとなってしまいましたが、最後までお付き合い有難うございます。