先週後半は冬型の気圧配置が強まり、県北部の山々ではこの冬1番の積雪がありました。


真っ白になった稜線を眺めながら通勤するのも冬季の楽しみの一つではあります。


勿論、余所見運転は厳禁ですが・・・(^^;)


ただ、白さが増せば増すほど高原山や那須岳など、登山のハードルが高くなり遠い存在となるのも事実。


着雪or霧氷で真っ白になった釈迦ヶ岳山頂部が気になる日々を過ごす。


そんな時、冬型が緩み絶好の登山日和となった日曜日を迎える。


今日を逃すともう暫く登る機会はないだろうと、向かった先は塩谷町の守子登山口。


今年の正月休みに同コースを歩いているので様子は分かっている。


午前6時53分頃、尚仁沢湧水入り口付近で日の出を迎えた。(東荒川ダムを通りがかったところでの撮影)



 


 


 登山口に向かう途中の牧草地からモルゲンロートの高原山。


釈迦ヶ岳山頂付近が白く輝いている。



 


 


 守子登山口。ここまでの林道に凍結箇所は無い。


自分が到着した直後に那須ナンバーの軽ワゴンがやって来た。中から中高年カップル。


準備に手間取りながらも先に出発。



 


 


二人も続いてスタート。


 後ろから着いて来られるのが気になるので守子神社にて小休止。


そこからは先行して貰うつもりでいたが、そのカップルも休憩に入った。


仕方なく先に行く。



 


 


 登山道は守子神社を過ぎると徐々に傾斜が増し、やがて僅かながらも積雪が現れる。


序盤はフロストシュガーをまぶしたようなサラサラの雪質。


その雪も高度を上げるにつれ深さが増してくる。



 


 


 樹間から八海山神社~矢板市最高点~剣ヶ峰方面。


「ヤッホ~!」と叫べば、返ってくるのだろうか?



 


 


 前山直下の急登に備えて軽アイゼン装着。


間違って底のスノープレートが取れた(左足のみ)古い6本爪を持ってきてしまったが仕方がない。


場合によっては最初の撤退ポイントと考えていたが、この辺りで5~10cm程のぱふぱふの新雪。


まあ、何とか行けそうだ。



 


 


 脹脛の筋肉を伸ばしながら急坂を力尽くで登り切って前山へ。


頂上付近は樹林の中で展望は無いが、枝越しに釈迦ヶ岳方面が望める。



 


 


その後一旦下って、鞍部からはいよいよ釈迦ヶ岳への長い急登が続く。積雪約20cm程のラッセル。


これ以上深くなると、自分には太刀打ち出来なくなるのでギリギリのところ。


  まるで壁の様に立ちはだかる急坂に泣きそうになるが、眼前に迫った中岳~西平岳などの展望に力をもらう。



 


 


ただ、ここからがまだまだ遠かった。 


斜度のキツイところにはトラロープが張られているが、半分は雪の下に埋まっている様な状態。


 途中で何度も心が折れそうになるも、神々しいまでに美しい霧氷の景色に励まされる。



 


 


 最初は繊細な表情を見せていた霧氷も標高を上げるにつれ大きく育っていく。



 


 


この世とは思えない絶景を堪能しながら歩いていると、程なくして中岳~西平岳への分岐に出る。


どうやら厄介なところを登り切ったようだ。


この塩谷コースは距離もそこそこあって直下の登りもきついが、滑落するような危険個所はないので積雪期には適している。


ただ、やはり雪の上を歩くのは相当の筋力&神経を使う。もう足の裏がパンパン(;^ω^)


さて、ここまで来れば山頂は間近。 中岳方面へと向かう男性ソロ登山者とスライド。



 


 


 真っ白な樹氷のトンネルを抜けると・・・



 


 


 そこは雪国・・・



 


 


 じゃなくて、山頂だった。


もふもふの樹氷に囲まれた静寂の釈迦ヶ岳。


まるで白い珊瑚のように育った樹氷群が素晴らしい。そして美し過ぎる\(^o^)/



 


 


 貸し切り状態の山頂でやり放題。


セルフ撮りをしたり、鼻歌を唄ったり、スキップしたり(笑)



 


 


 勿論1番の楽しみはぐるっと大展望。


 男体山~女峰山~奥白根山など、お馴染みの日光連山。



 


 


 鶏頂山とその後方に尾瀬、南会津方面の山々。



 


 


 ズームで。北の方はやや雲が多いね。



 


 


 那須岳~男鹿山塊方面。


那須は強風予報となっていたけど、どうなんでしょう?


尚、南方向は霞んで筑波山が見えるくらいであったが、早朝は富士山も確認できたという情報。



 


 


 こちらは樹氷に囲まれた釈迦如来像。



 


 


 いつになく、穏やかな表情に見えますね。



 


 


 



 


 


 絶景を存分に堪能した後はカップラーメンをすすりながら一人ランチタイム。


その後、八方ヶ原の山の駅たかはらと日塩もみじラインからの登山者がそれぞれやって来た。


自分は塩谷町からなのでアプローチは三者三様。


ここで樹氷と霧氷の違いでプチ議論になったが、このボリューム感は樹氷だろうと言う事で意見がまとまる。


しかし、帰宅してから調べてみると樹氷は霧氷の一部と言う事で、結局はどちらでもいいんだね。



 


 


で、後から分かったことであるが、山頂で会った3人ともヤマレコユーザーだったというオチ(;^ω^)


記念写真を撮る姿を見ていると素人ではないな~と感じていたが・・・(笑)


 さて、自分は名残惜しくも一足お先に下山開始。



 


 


 ルンルン~♪と樹氷のトンネルを抜けて。



 


 


にしても、紺碧の空に真っ白な樹氷(霧氷)、最強だな!



 


 


 塩谷コース分岐から急斜面を慎重に下りる。


途中で守子登山口で一緒だった中高年カップルとスライド。


ここまで随分苦労して登って来たようで、「トレースが無ければ来れなかった」とお礼を言われる。


「もう少しですから頑張って」と返答して先に進む。



 


 


 で、軽アイゼンの底に付着した雪ダンゴ。


これがめっちゃ歩き難い。数歩進んでは落としながら、そんな歩き方であった。


その内、自作のプレートで代用しようかな?



 


 


それでも思ったよりも快調な下山路。



 


 


 釈迦ヶ岳山頂方面を振り返って。


その後、前山まで来ると一安心。て言うか、気が緩んで前山直下の急坂で尻もち(>_<)


気温上昇で雪も随分融けて滑りやすくなっていたけどね。



 


 


途中でアイゼンを外し、守子神社に着く頃はもうヘロヘロ。



 


 


 神社から登山口までの20数分がやたらと長く感じた・・・。



 


 ザックを下ろし、帰り支度をしていると大きな犬が近寄って来た。


良く見るとハンター犬であった。狩猟期間に山に入るのも気を遣うね。


いや~、それにしても今日の釈迦ヶ岳、本当に綺麗でした。


これだから山遊びはやめられない。 


 


●守子登山口(7:25)~守子神社(7:52)~前山(9:15)~釈迦ヶ岳(10:45-11:15)~守子神社(12:55)~登山口(13:22)


行動時間:約6時間


CTは無雪期の2割増しで・・・。