2016/10/30(日)、福島県西郷村の甲子温泉から那須連峰北端の甲子山~大白森山を歩いて来た。


※大白森山から霧氷を纏った甲子旭岳~三本槍岳方面の絶景。



 


 


 この週末は北日本を中心に低温、強風と山間部では大荒れの天気となった。


その為、土曜日は登山を回避して紅葉狩りドライブへ。天気の回復が見込める日曜日に山に行く事とした。


候補は登山指数がAになった高原山が良いかな?と思ったが、先週も釈迦ヶ岳に登っているのでそれでは芸がない。


次に浮かんだのが北温泉から三本槍岳。これだと強風に煽られて途中敗退が目に見えている。


ならばと、昨年10月中旬に訪れて美しいブナ林の紅葉が好印象だった甲子山に行こうとなった。


甲子山なら樹林帯歩きが主になるので、そんなに風の影響は受けないであろうと言うのも理由の一つ。


マウントジーンズ・スキーリゾートを過ぎた辺り、那須甲子道路付近の紅葉が丁度見ごろ。



 


 


途中、車窓から見えた那須連峰北側(朝日岳~三本槍岳~赤面山)の山肌が霧氷で真っ白。


 若しかしたら甲子山でも紅葉と霧氷の両方が楽しめちゃうんじゃね?


そんな期待を胸に抱いてレッツラゴー!



 


 


 登り始めの樹林は期待通り紅葉(黄葉)の最盛期。



 


 


 ブナやミズナラなどを中心に美しい輝きを放つ。



 


 


立ち止まっては見上げる回数が増え、これでは中々進まないと言うもの(笑) 


で、ジグザグの急登を歩いていると下方からガサガサと物音が・・・。


やばい熊か!と思って反射的に「ウオ~ッ!」と大声を出したら登山者だった(^^;)



 


 


後続のハイカーは中高年のご夫婦。旦那さんが先行し、暫くして奥さんがやって来た。 


お二人のペースが速いので猿ヶ鼻で休憩中に先行してもらった。


その猿ヶ鼻から樹間越しに望む赤面山~三本槍岳方面山腹の霧氷をズームで。


雲に覆われて全体像は見えないが、周囲の山々は広範囲に霧氷を纏っているらしい。



 


 


 猿ヶ鼻から先の尾根の木々はすっかり落葉して冬の装い。


甲子峠分岐まで来ると木々の枝には期待通りの霧氷が・・・!



 


 


 まずは甲子山頂を目指して霧氷の華が咲く森を行く。


強風と寒さに耐えられずニット帽を被る。



 


 


 最後の登りで猿ヶ鼻で抜かされご夫婦とスライド。


これから大白森山まで行くと仰っていた。



 


 


  そして、霧氷のトンネルを抜けると・・・



 


 


 甲子山頂(1549m)に到着。


昨年は山頂から望む迫力の旭岳を眺めながらのんびり休憩したが、今日はガスの中で何も見えず。



 


 


相変わらず風も強いので、坊主沼へ行く予定を変更して下山する事にした。


いや、待てよ。このまま下山してはいくらなんでも物足りない。


そこで頭を過ったのが、 あのご夫婦の大白森山へ・・・という声。



 


 


 


今回は大白森山への予定はなかったので、全く下調べもしてこなかったが道は1本道。


何とかなるだろう。


分岐から甲子山の山腹を巻くように豊かなブナの原生林を北へと向かう。



 


 


 少し開けた所に出ると、これから向かう2つのピークが見えてくる。


その先にはどっしりとした大白森山が聳えている筈であるが、今はまだ生憎とガスの中。


それにしても凄くきれい!尾根全体が霧氷に覆われている。



 


 


 その霧氷の森へと突入~♪



 


 


 幾つかのアップダウンを繰り返しながらの爽快な尾根歩き。



 


 


 余りの美しさに興奮を抑えられない。


地図を見ると1445P付近に天狗平と記されているが、前方のピーク辺りだろうか?


草原状の尾根も素晴らしい。



 


 


 



 


 


1445Pから歩いて来た尾根を振り返る。


山頂はまだ雲の中であるが、左側のピークが甲子山。


時折日差しも出て天気は回復傾向なので、甲子旭岳が姿を現すのも時間の問題であろう。



 


 


こちらは下郷町方面。足倉山?の紅葉と霧氷のコラボ。


 


 


 


 大白森山~二岐山縦走路の起点となる甲子峠に到着。


白河方面への甲子林道は一般車通行禁止となっている。



 


 


 場合によっては甲子峠まで来たら戻ろうかと思ったが、大白森山まで0.8kmの道標を見たら行くしかないよね(^^;)


最初は美しいブナ林の中をゆるゆると進む。



 


 


 日差しが出てくると気温も上がり、風で飛ばされた霧氷がパラパラと落ちて顔に当たる(>_<)



 


 


 いよいよ山頂直下、涸れ沢の急登。


こいつが結構エグイ!両手両足、四つん這いで登りながら高度を稼ぐ。


途中でソロの若い女性、中高年のご夫婦2組(内1組は甲子山で会ったご夫婦)、ソロ男性と交差。


オイラを見るなり、「多分来ると思ってました」と奥さん(笑) 



 


 


 涸れ沢を登り切って傾斜が緩むと程なくして小白森山~二岐山への縦走路分岐へと出る。


大白森山へは分岐を右へ。道はしっかりしているが背丈ほどある藪の中を進む。


やがて視界が開けるとそこが山頂(1642m)でした。



 


 


相変わらず風は強いものの、すっかり雲が消えて大パノラマが出迎えてくれた。


南側に霧氷を纏った三本槍岳~旭岳~三倉山などの眺望。


言葉を失うほどの絶景である。



 


 


 青空となった北側には小白森山~二岐山~小野岳~大戸岳など、会津の山々。


もう少し天気が良ければ吾妻連峰~安達太良山、遠くに飯豊連峰なども望めるという。


今日はこれだけでも大満足ですよ\(^o^)/



 


 


山頂には風を避けながらソロの男性が休憩中。


小白森山から縦走して来て、これから甲子温泉に下りると言っていた。


 さて、自分は一旦甲子峠まで下りて今登って来た大白森山を眺めながらのランチタイム。



 


 


 再スタート後は全容を現したカッコいい甲子旭岳を前方に眺めながらの尾根歩き。


往路時に比べると霧氷の白さは減ったが、素晴らしい眺めである。(1445P付近より)



 


 


 どっしりとした大白森山を振り返る。



 


 


 小ピークから甲子山と旭岳。左奥に三本槍岳。



 


 


 甲子峠分岐へと続く甲子山北面の展望地から青空を背にした大白森山を望む。


この時間になると天気は完全に回復し風も随分弱くなった。



 


 


甲子山分岐を過ぎ、猿ヶ鼻から先は再び秋色の森へと突入。


最後に抜きつ抜かれつした例の健脚ご夫婦にお別れの挨拶。


大白森山へと背中を押してくれたのはお二人が居たからこそ。有難うございました。



 


 


 たっぷりと降り注ぐ日差しに輝きを増す紅葉。



 


 


 



 


 


 眩いほどの美しさに何度も足を止める。



 


1度の山行で紅葉(秋)と霧氷(初冬)の二つのシーズンを堪能。


時間経過と共に天気も回復、途中のピークや大白森山山頂からの絶景も得られ贅沢な山旅となりました。


初めての大白森山は山頂直下の涸れ沢の急登に難儀するが、それ以外は登山道も整備され爽快な尾根歩きが楽しめる。


特に迫力の甲子旭岳~那須連峰のパノラマは最高であった。


それにしても、この山域はかなり魅力的。またルートを変えて歩いてみよう♪


  ●甲子温泉登山口~猿ヶ鼻~甲子峠分岐~甲子山~甲子峠分岐~1445P~甲子峠


~大白森山~甲子分岐~甲子温泉登山口


標準CTは約6時間30分。