先週末は冬型の気圧配置となり全国的に強い風の吹く1日となった。
予定していた芝草山を途中で諦め関谷付近でUターン、前日光の井戸湿原~横根山軽ハイキングに変更。
今週は高気圧に覆われて絶好の登山日和となる予報。
ただ、数日後に相方さんとの山行予定があるので、この日は完全休養日に充てるつもりでいた。
ところが直前でどうしても外せない用事が入ってしまいコンビ山行を断念。
落胆していたところに「ソロでも楽しく山へ行きなはれ」と励まされ、気を取り直して懸案となっていた芝草山へ行く事にした。
11月1日(日)、紅葉が見頃となった塩原温泉郷を通り抜け、登山口のある中三依入山沢林道へと向かう。
下の写真は下山後に中三依温泉駅前から撮影した芝草山。
均整のとれた三角錐の美しい山容が目を惹く。
登山口近くの空スペースに駐車し、用意を整えてスタート。
5~6分前には3人組のお姉さん方(昔の)が登山道へ入る姿が見えた。
どちらかと言えばマイナーな山なので一人旅を覚悟でいたが、他に入山者がいると分かっただけでも心強い。
鉄塔まで続く送電巡視路をジグザグに登り、やがて杉林から明るい広葉樹と変わる頃に先行の3人組に追いつく。
歩き始めて15分程である。その後追い抜いてからは暫しの一人旅。
3人組が付けていた熊鈴の音が遠くなるまでは、そんなに時間を要さなかった。
先週末が旬かと思われた芝草山の紅葉だが、スタート地点から33号鉄塔付近まではジャストタイミングで見頃となっていた。
美しい紅葉のグラデーションにテンションアップ。足が止まる。
たっぷりと陽射しを受けて、より一層鮮やかに輝く木々の紅葉。
この日1番の見事なカエデ。
やがて傾斜が緩み№33号鉄塔に到着。
一息入れよう。
そこから更に進むとピークらしきものが枝越しに見えてくる。
山頂ではなくこのコースの難所の一つと言われるの大岩付近でしょうか?
33号鉄塔から5分も歩くと山頂へと向かう尾根取り付き分岐に辿り着く。
ここは道標に従い右へ。左(直進)は34号鉄塔への巡視路なので間違わない様に要注意。
登山道は本格的なやせ尾根の急登となる。
両側は切れ落ちているが、道幅が広いので恐怖感は薄い。
植生はブナやナラなど。
紅葉は既に終盤となっていたが、中にはハッとするような鮮やかな紅葉も残っていた。
想像以上の急登に足取りは重いが、綺麗な紅葉に癒されながら一歩一歩着実に高度を稼ぐ。
一旦急登を登り切ると、前方にこのコース上の核心部大岩が立ちはだかる。
一瞬、えっ、どこを登るの?と迷ったが、左手の斜面をトラバースして回り込む。
右側から取り付いて登攀する猛者もいる様だが・・・。
その後、太いロープが垂れている30mの溝状の急斜面を攀じ登るが、ステップが刻まれているのでそれ程難しくはない。
問題はslippyとなる下山時でしょう。
大岩上からの尾根筋にはイワウチワの群落が山頂直下までの広範囲に続く。
周りの景色を見ながら静かに歩いていると、斜面の奥の方でガサゴソと蠢く何者かの影。
どうやら数頭のニホンザルの群れがこちらの動きを窺っているかの様子。
猿との遭遇は慣れているので、ここは気にせず進む。
最後はこのコース1番の難所である山頂直下100mの急登。
落ち葉で滑りやすくなった斜面を木の根っこや枝などを掴み四つん這いで登る。
ロープなどは張られてないので大岩と比べてこっちの方が厄介。
里山と言えども侮るなかれ!・・・を実感。
栃木百名山、芝草山山頂(1342m)。
展望は余り良くないが、北西方向の眺望良好で樹間から荒海山などが見える。
今回は地図やガイドブックを持参しなかったので山座同定が難しいが、こちらは田代山、帝釈山で間違いないでしょうか?
右遠方には会津駒ヶ岳。
落葉した木々の枝越しに女峰山、男体山など日光の山々か?
三等三角点。頂上は5平方メートルと狭い。
こちらは日留賀岳など男鹿山塊。
この秋1番の冷え込みとなったこの日、ズームで見ると山頂付近に霧氷がついているのが確認できる。
山頂を少し下ったところから望む高原山。
眼下に中三依の集落。
一通り展望を楽しんだ後は、軽くパンを食べて下山開始。
山頂直下の急斜面はお尻で滑りながら・・・と、そんなイメージで(笑)
慎重に大岩を下り、33号鉄塔まで戻れば一安心。
序盤で追い抜いた3人組おばさん達とは山頂直下の急斜面を下り切った尾根で再会。
その後大岩を過ぎたところで中高年ペアとすれ違ったので、この日は自分も含めて3組6人のハイカーが入山していた。
後半の歩きやすい送電巡視路は得意の高速下山。
登山口に無事到着。お疲れさん~(^^)v
帰路、紅葉狩り目的で塩原方面へと向かう車が関谷付近まで数珠つなぎの大渋滞。
【コース】
登山口~33号鉄塔~大岩~芝草山~登山口までの往復約6km弱。標高差600m。
ガイドブックではCT3時間30分とある。
初めての芝草山。決して栃百ハンターではないが、達成感が味わえた充実の山旅となりました。
次回登る機会があるとしたら、春4月中旬~下旬のイワウチワが咲く頃も面白そう。
あ~ぁ、それにしても久しぶりの筋肉痛・・・(^^;)
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