先日郷土資料館に立ち寄った際に目に留まったのが、昭和34年6月に廃線となった東武矢板線の鉄道写真。


矢板線は日光市の新高徳駅と矢板駅を結ぶ東武鉄道の運営していた路線で全長23.5km。


高原山麓沿線の木材や鉱物資源運搬用に開発された鉄道(大正13年開業)と言われている。


この鉄道が走っていたことは両親を始め、人生の諸先輩方から話は聞いていた。


廃線跡を辿ると当時の遺構が未だに多く残されていると言う。


特に通称お化けトンネルと言われる隧道跡(柄堀トンネル)はマニアの間で有名である。


退屈しのぎにウォーキングも兼ねてコンデジ持参で探索に出かけた。


車で行けば呆気ない距離だが、片俣地区某所をスタート地点に廃線跡を辿ることにした。


廃線跡は想像通り狭い道で車両のすれ違いは困難。



 


 


 


辺り一帯は田園風景が広がる長閑な山里。



 


 


 


道端のヤマユリが独特の香りを放つ。



 


 


 


徐々に傾斜が出てくる。



 


 


 


やがて勾配がきつくなり峠が近づく。



 


 


 


するとその林道左脇に突如として現れる隧道跡らしき遺構。


入り口は青いトタン板で塞がれているが、これが噂のお化けトンネルに違いない。


そう確信した。


廃線跡は深い雑草に覆われ人の行く手を拒むかのように立ち塞がる。


おまけに大量の蜘蛛の巣と泥濘の道。


一瞬進むのを躊躇したが・・・え~い、こうなりゃやけくそ強行突破だ~!



 


 


 


ズボンの裾を泥だらけにしながらも隧道の入り口に近づくと、人が入れる位の大きな隙間が目に入る。



 


 


 


さすがに突入する勇気は無かったが、真っ暗なトンネルの中を破れかぶれで激写。


マニアの間では心霊スポットとして有名で、なんでもサラリーマン風の幽霊がこちらを覗いているとか・・・。


でもまあ、興味本位で近づくのはやめておいた方が無難でしょう。



 


 


 


その後峠を越えて塩谷町側の柄堀駅跡と思われる場所まで歩いて行った。


現在は乗車場というバス停になっている。



 


 


 


こちらは矢板駅から数えて2番目の幸岡駅跡、プラットホームを思わせる遺構が残されている。



 


時にはノスタルジックというか、過ぎ去りし時代に思いを馳せるのも新鮮であろう。


 と、その時・・・


ポッポー・・・錯覚だろうか?遠くで汽笛が聞こえた様な気がした。